こんにちは〜酒井です。
かどやには毎日いろんな人がやってきます。今日は幼児2人のお母さんが来ていて、一緒に話をしているうちに思い出した話を書いていこうと思います。
アイスブレイクの講習にて
数年前の話です。アイスブレイク(緊張を解き、打ち解けることを狙いとしたレクリエーション)の講習に参加したときのこと。講師のいけさん(笑売人、池田雅彦さん)がいろんなレクリエーションをしてくれました。
やってくれたレクリエーションはグーパーや耳鼻つかみ、船長さんの命令など有名なものばかり。参加者もみんな遊びの業界に携わる人達だし、本やYoutubeなどで探せばやり方を知れるものばかりだったので、多分全員が知っているものしかありませんでした。
普通、知っているものをやるのって楽しくないと思うじゃないですか。
でもめちゃくちゃ面白くて、大人相手にドッカンドッカンうけてるんです!
ひとしきりレクリエーションをして大笑いしたあと、いけさんが問いかけました。
「カレーを作れますか?」
みんなうんうんと頷きます。カレーの作り方は簡単です。カレーはだいたい誰でも作ったことあるし、作り方さえ知っていれば子どもでも作れます。
さらにいけさんは問いかけました。
「目の前の人が喜ぶ最高のカレーを作れますか?」
これにはみんなうなりました。
カレーはレシピを知っていれば誰でも作れます。でも目の前の人が喜ぶ最高のカレーはレシピ通り作ってもできないかもしれません。
マッサージでも同じことが言える
家族の肩を揉んだり腰を揉んだりするすることが時々ある人は多いんじゃないでしょうか。
マッサージは「人間誰しもここが気持ちいいんじゃ!なぜならワシはここが気持ちいいからじゃ!」と決めつけてするものではないでしょう。そりゃあそこが気持ちいい相手もいるだろうけど、そうじゃない人もいるでしょう。ポイントが違ったり強すぎたり弱すぎたり、そのやり方がちょうどよいとは限りません。
自分と相手は違う人間で、感じ方も違う。これが大前提です。
だから相手にどこをどれくらいの強さで押してほしいか、または押してほしくないか、対話しながら進めていかないといけません。
マニュアルや助言は参考程度に
どんな分野にもそれに則れば高い確率で良い成果が得られる積み上げられた事例、統計、経験則があります。
それは非常に大事なことだし、大いに活用すべきです。
しかし、それを絶対視することは「カレーを作れる」ということです。レシピ通りカレーを作るということは大量に安価に安定して作ることが可能ということなので非常に合理的です。しかし人間相手にこの発想は少々寂しい気がするのは僕だけでしょうか。
目の前の人と対話しながら一緒に最高のカレーを作っていくことは非効率的で骨の折れることかもしれません。出来たものの結局普通のカレーのほうが美味しかった、なんてこともあるかもしれません。
だけど最高のカレーを作ろうとしてるときが一番ワクワクするし、作ってるときが楽しければ出来上がりが残念でもそれはそれで楽しめるくらいの心の余裕が生まれてるんじゃないかな、なんて思うので、やっぱり僕はレシピ通りカレーを作れない人間です。すみません。
酒井
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